Bollardon 鈴木健太郎

Bollardon
審査員 澄川伸一賞

照明器具は常に人と生活を共にしており、家族のような身近な存在である。しかしながら、現状は「明るくするための装置」という認識にとどまっている。本作品では、光とのコミュニケーションを感じさせることで、照明器具の新たな価値や可能性の発見を目指した。
照明部に手を入れると、光がもう一つの照明部へと動き出す。手前の照明部を光らせる際は、「こっちにおいで」とペットを呼び寄せるような感覚を、奥の照明部を光らせる際は「行っておいで」と送り出すような感覚を覚える。照明部はボラード(船を留めるための杭)をモチーフとしており、可愛らしい形状であることに加え、手を入れる行為を促している。