Fidgeccato 小野遼也

つい鳴らしたくなる楽器


無意識の行動とフィジェット・トイ
ハンドスピナーに代表される、「ただ回転させるだけ」といった単純な機構を持ち、手持ち無沙汰を解消し小さな快感を与える玩具を「フィジェット・トイ」と呼ぶ。人が手持ち無沙汰解消のために無意識に何かを触るという行為は古くから認知されているものの、それを目的とした玩具の歴史はまだ浅く、発展、進化の余地が大きく残されている。本研究では「無意識の行動」という視点から、フィジェット・トイの要素を分析し、更なる発展の可能性を考える。


フィジェット・トイと打楽器の融合
フィジェット・トイと、無意識の行動が持つ「ついやりたくなる要素」を打楽器の分野へと転用した作品の制作を行う。「弾く」「擦る」「折る」「回す」といった誰もが日常の中で身に覚えのある感覚を、音を出すための操作方法として利用する。片手で簡単に扱うことが出来、音と体感による「操作する快感」を提供する事を達成目標とする。また複数で鳴らし合うことより誰に対しても簡単に「合奏」の楽しさ、非言語コミュニケーションの楽しさを提供する。


size:H170×W26×D26,H130×W34×D20,H92×W42×D30,H65×W35×D22 mm
material:ABS,バネ,金属製テープ