KAHI 稲原章太郎

果皮を素材とした器ブランドの提案


多種多様で魅力的なテクスチャ
果実は古くより、食用のみならず室内装飾品としても需要があり、フルーツバスケットに盛られた状態で飾られることも多い。香り、形、様々な要因が挙げられるが、表面を覆う果皮の多種多様なテクスチャは大きな魅力の一つと言える。しかし非可食部である果皮は、可食部の果肉を取り出した後は当然のように廃棄される。本研究では、この廃棄される果皮を用いた素材開発、及びその活用事例として器の制作とブランドの提案を行うことで、果皮のテクスチャを活かした新たなサステイナブル素材・製品としての可能性を示す。


果皮を素材とした室内装飾品としての器
果皮本来のテクスチャを活かした、室内装飾品としての器を制作する。素材開発の段階では、そのままでは腐敗してしまう果皮をシリカゲルに埋めて乾燥させ、保存することを試みる。製品開発の段階では、乾燥時に現れる収縮を利用した成型を行い、器として機能する形状の実現を試みる。果物本来の形状とは異なった印象を与えるかたちに成型することで、新たな魅力を引き出すことに成功した。また、制作過程で用いた素材は全て自然由来のもので生分解性があり、環境に配慮したプロダクトとしての側面も持つ。


Material:
オレンジ果皮, メロン果皮 他

Dimensions:
H75×W125×D115 / H45×W78×D70
H35×W58×D58 / H75×W95×D95 [mm]