Piano chair 白川ゆい

2種類の座面形状を有するピアノ椅子の提案


ピアノ椅子の使われ方
ピアノは椅子の前方に座り、身体を前後左右に動かしながら演奏する。この時、坐骨結節を通じて、体重を座面に伝える座り方がよいとされている。このため、坐骨結節付近に圧力が集中し、臀部の痛み、 痣などの症状が表れる。従来のピアノ椅子は、使われ方が特殊であるにも関わらず、使用状況に対応する特別な機能が付加されていなかった。そこで「演奏姿勢を考慮した座面形状」を有するピアノ椅子を提案する。


2種類の座面形状を有するピアノ椅子
基礎実験より、坐骨周辺への負荷が少ないのは凹型座面、正しい演奏姿勢をとりやすいのは凸型座面であり、この2つの要求を同時に叶える座面形状の制作は困難であることを確認した。ピアノ椅子は演奏時に前方半分のみが使われるため、座面を前後に2分割し、一方を凹型座面、もう一方を凸型座面とし、1脚の椅子の中で2つの機能を提供できるようにした。この椅子は、演奏者が2つの座面形状から演奏の目的に適した座面を選択することを可能ともなっている。


Material:
木材、スタイロフォーム、合成皮革  

Dimensions:
H500× W450 × D350 [mm]