melt-type 大越兼灯

熱可塑性画材に着⽬したモノタイプ版画装置の開発 と新たな版画表現の研究


手を動かし現実の素材に触れる創作の価値
デジタル技術の発展により、創作活動は効率化され、誰もが精密な表現を短時間で実現できる時代になった。一方で、現実の画材に触れ、手を動かす機会は減少し、創作の触覚的な体験が希薄になりつつある。素材の質感や偶然の作用や、試行錯誤を繰り返す過程が生み出す発見は、物理的な創作だからこそ得られるものである。本研究では、創作の身体性に着目し、手作業ならではの感覚的な魅力を再評価することで、現代の創作環境に新たな価値を見出すことを目指す。


熱可塑性素材を活用した版画装置の開発
本作品は、クレヨンやオイルパステルの熱可塑性(熱によって柔らかくなり、冷えると固まる性質)に着目し、専用の装置を開発することで、誰もが手軽に楽しめる版画の創作環境を構築することを目指す。版画制作のプロセスを「溶かす」という直感的な行為へと再構築し、装置を用いることで従来の製版・刷りの工程を簡略化し、身体性豊かな体験を提供する。さらに、装置と熱可塑性素材を活用し、新たな版画表現の技法を開発する。


Material:
PLA樹脂 、アルミ板 、電熱線 他  

Dimensions:
W295 × D238 × H138 [mm]